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ご挨拶


総合情報処理センター長 岩沼宏治

国立大学の法人化という全く新しい動きのなかで、総情センター長をお引き受 けし、早いもので一年が経とうとしております。本年度の総情センターの主要 な活動を一つだけ上げるとするならば、それはネットワークの安定運用と情報 セキュリティの確保のための努力であったように思います。近年のインターネッ トの普及と個人情報の保護への関心の高まりと共に、情報セキュリティ施策の 必要性が広く認識されるようになって参りました。本総情センターでもスパム メール対策を含む各種のセキュリティ対策を立案、実行して参りましたが、幸 いにも大学構成員の皆様のご理解を頂くことができ、教育研究ならびに事務業 務上の大きな混乱や支障もなく、一定水準のセキュリティの確保ができたと考 えております。次の重要課題は2005年4月から施行される個人情報保護法 への対応ですが、総務課情報グループと共に、総情センター関係者の皆様と引 続き努力していきたいと考えております。

また今年度は、前センター長の時代からの各種のセンター関係者の活動が多く の実を結んだ年でもありました。キャンパス情報システム(CIS)はセンター関 係者の多大な努力によって開発され、2003年後期から正式運用を開始したシス テムです。幸いにも運用当初より、多くの学生の皆さんからの支持を頂き、本 年度からは教職員も本格的に利用するようになっております。 また2003 年度の学長裁量経費で導入した新オンライン英語教育システムも、工学系の多 くの学科で講義で正式に利用されるようになり、多くの成果をあげております。 更に前年度から開発に取り組んできた大学データベース関係では、教育研究デー タベースが夏に正式運用を開始しました。この教育研究データベースは利用者 の便をはかるために、現在も改良作業が進んでいます。また、近年の総情セン ターの最大の課題となっておりました「事務系や他部局を含む全学規模での情 報基盤運営組織」の整備も多くの方々の御理解と御努力を頂くことができ、大 きな進展が見られております。この他、学生からの要望が多かった24時間オー プン端末室への24時間型プリンタの設置、対面講義を支援するための e-learningシステムの試験導入など、センター関係者の活動は非常に多岐に渡っ ております。

今年度からは財務会計システムが導入され、これまでにも増して、学内ネット ワークの安定運用が求められるようになっております。来年度は関係部局の御 協力を頂き、教育研究系と事務業務系のネットワークの一体的な運用管理をは かり、甲府と玉穂両キャンパスにおいて、より一層安定したネットワーク運用 をはかりたいと考えております。

本巻では、医学工学総合研究部・工学系学域の小谷先生と清水先生により、 ALC NetAcademy導入事例の報告論文の寄稿を頂いております。他にも実践的な 技術情報交換に関する原稿を寄せて頂きました。本研究報告が、センター資産 の有効活用に資する情報誌として、また情報サービスに関する実践的な技術情 報交換の場として引き続き役立つことを強く願っております。



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