ご挨拶

総合情報処理センター長 豊木博泰


大学の統合という,100年来なかった組織変化に立ち会うことになりました.大学統合にあわせて,総合情報処理センターも山梨医科大学情報処理センターとの統合を果たしました.そのことの意義は,今後の活動の経過を待ってもう少し後で検証すべきですが,本センターとしては新大学の業務を円滑かつ効率的に進めるための情報システムの活用に努めています.

2つのキャンパス間の交流は新しい創造の可能性を秘めていますが,会議等のためにキャンパス間を頻繁に移動することが不可避だとすれば,それは人的,エネルギー的コストの面での分散キャンパスのデメリットといえます.それを補うものとして,ネットワークの活用は重要です.テレビ会議システムの効率的な配置,両キャンパスの電話網の一体的運用とPHS電話網の配備は本年度実現しました. 加えて,現在進行中であり次年度にかけて構築を急がなければならないのは,キャンパスをまたぐモバイルアクセス環境の整備と,学生と教職員の情報交換,情報共有をスムーズに行う電子掲示板,文書(情報)共有システムの構築です.

組織内での情報共有,交換を実現するグループウェア呼ばれるソフトウェアはたくさん存在しますが,大学の機能にマッチするものはほとんどありません.そこで,センターでは,昨年度から進めているキャンパス情報システム(CIS)を基に,他への転用や将来の段階的改良などに柔軟に対応できるオープンソース的なライセンス形態をとるものとして構築したいと考えています.

ネットワークインフラの整備が一段落した今,学内外のニーズにあったアプリケーションの開発と実用化が求められています.上記の情報共有システムはその一例です.ITの応用についての様々な研究とともに,そのようなシステム構築に関する発表の場としても本研究報告が役立つことを期待します.



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