国立大学に独立行政法人化の波が今まさに打ち寄せようとしています。2003年度は、法人化に向けての準備に追われた年でもありました。そうした中で、時に堅守にも見えた大学という組織が、より開かれなければならないこと、より攻めなければならないことをあらためて自覚しはじめているように思います。
この研究報告に関しても、従来は、教育・研究向けのネットワーク環境、情報処理環境の開発・管理・運用などに関する研究論文が中心でしたが、今後は、例えば情報倫理やメディア論など内容を開いていくことが必要かもしれません。また構成に関しても論文だけではなく、研究ノートや誌上シンポジウムなどの採用が考えられます。総合情報処理センターの役割と将来に向けての展望を語るエッセイがあっても面白いかもしれません。残念ながら2003年度の研究報告は、議論が尽くされなかったため、従来の構成、体裁を守ってしまいましたが、再出発した来年度には、ぜひ今回実現しなかった攻めの変革を期待したいと思います。
本研究報告の編集にあたっては、豊木博泰センター長をはじめセンターの職員の方々、とりわけ廣嶋くに代さん、雨宮恵美さんにご尽力をいただきました。ここに心からのお礼を申し上げます。
2004年3月