産業革命の陰に特許あり

ルネッサンスはイタリア、フランス、ドイツといったヨーロッパの国々で文化・技術の花を咲かせましたが、島国のイギリスは遅れをとってしまいました。そこで、イギリスのジェームズ1世は1624年に現代の特許法の基になる「専売条例」を制定しました。 それまでは農業国としてヨーロッパの中でも後進国であったイギリスが、先進国となるためには最新技術を導入して産業を発展させることが必要と考え、この条例を制定したのです。
この条例では、ヨーロッパの最新技術を導入するためにイギリス以外の研究者や技術者の発明に対しても独占権を与えたのです。 この時代の代表的な発明として、ワットの蒸気機関やアークライトの水力紡績機、ファラデーの電磁コイルなど有名なものが沢山あります。これらの発明によって産業革命(1760 年代〜1840年代) が起こり、イギリスは農業国から近代的な工業国に変貌し、世界をリードする大国へと発展したのです。


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