1929年のアメリカに端を発した大恐慌は、その発生原因の一つに企業の寡占化や独占があったと考えられ、独占禁止政策が積極的に進められました。特許権は独占的な権利であるがゆえに、市場独占の目的で権利を行使すると、権利の悪用(パテントミスユース) とみなされたのでした。 たとえば、複写機市場を独占していたゼロックスが複写機の基本特許を無償で提供させられることもあったのです。