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自働化,省力化への考慮

IXにおいてISPの相互接続のためのプロトコルとしてBGP4(以下BGP)[10]を 用いることが多い.IXの参加者はすべてのISPとの間で経路交換を行う必要がある. しかし,参加者の数が増えると技術者の作業量やルータでの経路情報の構築に 負荷がかかる.これらの問題を解決する方法としてルートサーバを用いた運用 方法がある[12]. ルートサーバの導入により,BGPを用いたフルメッシュ構造をとらなくても済む. これにより,新規の参加者は,ルートサーバとのみBGPセッションを作ることに よって,他のISPと経路情報の交換が行える.また,受け入れる各ISPは ルーティングレジストリでフィルタリングを行うか,自分のルータでフィルタリング をするだけで,参加者を迎えることができる.

ルーティングレジストリサーバへ経路やフィルタリング情報などを登録するには 電子メールを利用する.つまりルータなどの設定作業を抽象化することができる. これにより,ルータの細かい設定を知らない技術者でも参加することができる. また,設定作業の抽象化により,特定の機器に依存しないで運用することも可能で ある.

さらにルートサーバとルーティングレジストリを組み合わせる事により, 登録した経路と実際に受け取る情報との違いから,オペレーションのミスを発見 することもできる.



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Kaz Yatsushiro 平成11年2月26日