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導入のしやすさのために代理店(エージェンシ)方式を提案する.
エージェンシはネットワーク的には,RIP2[11]によるセグメントを供給し,そこに
接続するISPの経路を1つのASにまとめて,他のISPとBGPを用いて経路情報の
交換を行う.さらに,エージェンシに接続するISPに対して技術援助を行うという
社会的な役割も持っている.
エージェンシの導入により経済的な負担と運用の負担を下げ,さらに自律した
運用形態に移行するための技術的なバックアップも行うことができる.
- 技術面でのサポート
エージェンシは他のISPに対しては基本的には1つのASを構成して,BGPを用いて
経路情報の交換を行う.しかし,ISP相互での接続協定によって,接続が行えない
場合にはASを別立てする.
- 経済負担の減少化
エージェンシ内部に一つのセグメントを設ける.このセグメント内での経路制御は
RIP2を用いる.これにより,機器のコストと技術面の負担を押えることができる.
- インキュベータの役割
地域のISPがBGPルータを介して経路情報に触れたり,また,ルータの設定を
実際に見たりすることによって,IX技術に接する機会を与えることになる.これは
技術者にとってのインキュベータの役割を担っていることになる.
図2にエージェンシを持つ地域IXの構成を示す.
図 2:
エージェンシを持つ地域IXの構造
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Kaz Yatsushiro
平成11年2月26日